MMD本体のトラブルシュート集です。単体記事にするほどではありませんがよくある罠へのヒント集です。不定期で更新する予定です。
更新履歴
2024/11/01 公開
ポリゴンの見え方の異常
1枚の板ポリなのにチラチラとちらつく
それ、ほぼ間違いなく重複平面になっています。Blender上で重複頂点や重複平面のチェックをしてみて下さい。無料アドオンのCheck Toolboxが便利です。
まさかの重複平面だと気が付くのに1時間くらいかかった思い出。他人製作モデルではこういう「不要な頂点、孤立、重複要素」が結構見つかります。改造前の点検が重要です。
半透明にすると一部のポリゴンの色が濃くてチラチラする
それはMMD上の仕様です。半透明処理の限界です。それは1つのメッシュの複数の面が半透明状態になっているために起こります。例えば表面のと裏面のあるドレスを半透明表示にすると全体がちらつきます。片面描画や両面描画も関係ありません😭
回避策は、
- 1枚目と2枚目の材質を分けて重ね順を調整するか、
- 1枚メッシュになるように裏面ポリゴンに削るか
表情モーフのトラブル
多くの場合で、登録モーフと表情パネルへの登録状態が不一致になっている可能性が高いです。これが原因のトラブルが大半です。こちらに解決策があります。
表情パネルの表情名をクリックした瞬間にMMDが落ちる
特に表情パネルの表情名をクリックした瞬間にMMDが落ちるならばほぼ確実に危険モーフ状態になっています。すぐにPMXファイルを修正しましょう。
.vmdファイルでインポート・エクスポートしたモーフが消失する
表情パネルへのモーフの登録忘れがある可能性があります。そうするとMMD側で表情パネルのトラックがないため、vmdファイルをインポートしても無視されてしまいます。PMXファイルのモーフの登録状況を確認して下さい。
登録していない表情モーフが勝手に発動する
過去に表情パネルに登録されてキーフレームが存在していたが、ある時期にPMXファイルから表情パネルへの登録を解除した場合、過去のpmmファイル内には過去の表情キーフレームが残存していることがあります。しかし現在のpmmファイルに読み込まれているPMXファイル上でその表情モーフが表情パネルに登録されていない場合、「見えないけれどキーフレーム自体は有効」になっています。
対処方法は2つ。
- 現在のPMXファイルを編集して全ての表情モーフを表情パネルに登録してMMD上で怪しいキーフレームが登録されていないか確認・編集・削除する
- 現在の全てのモーションをvmdファイルで別名保存し、新規でpmmファイルを作り直し、モデルと、各種モーションと音楽を再インポートする。(その際に欠落する表情キーフレームがあれば表情モーフの登録忘れを疑う)
特定の表情モーフだけがvmdファイルでインポートできない
表情モーフ名が長すぎませんか?MMDでは全角7文字越えの表情では末尾の文字がこわれて「変な表情名」になっています。ですのでvmdファイルインポート時にはMMDから見れば「そのような名前のモーフは内ので破棄」してしまいます。
一度vmdファイルをVMDエディタなどで開いてモーフ名を確認して下さい。暫定対処方法としてはそのVMDエディタ上で壊れたモーフ名を正しい名前に一括置換して(念のため別名)保存し、正しい名前のあるvmdファイルをインポートしてみて下さい。
その後、PMXファイルの表情モーフ名を全角7文字以下にして運用してみて下さい。
形状のトラブル
Aポーズでは正常なのにMMDダンス中に形がおかしい
複数の変形モーフを同時に適用した場合に起こりやすい問題です。モーフAが1.0でモーフBやCなどを重ねが消した場合、思いがけない変形が起こることがあります。
または過去に何かしらのモーフの変形後の形状を操作したつもりで、実はBasisを変形していた、という悲劇も考えられます。形がおかしい箇所のモーフの使用状況と、Blender上で各モーフの変形状態をよく確認して下さい。
この確認作業はかなり地味です。モーフA, B, Cの3つがあれば3×2×1=6パターンのチェックが必要になります(3の階乗ですね。)
MMD本体の動作がいつもよりも重い、CPU負荷が異常
PC性能が低いという話ではなくて、あるときは軽いのにあるときは重い場合があります。(あ、負荷の重いエフェクトを使っているというような話ではなくて)
もしかしてMMD本体を2重起動させていませんか?割とよくやる失敗です😅